2025年5月29日
SNS・ゲーム・ショート動画は「麻薬」か?
SNS、ゲーム、ショート動画(ショートフォーム)は、脳の報酬系を強く刺激し、中毒性が非常に高いことから「デジタル麻薬」とも呼ばれています。特に受験勉強期の学生にとって、その影響は深刻です。
SNS・ゲーム・ショート動画の「麻薬的」な中毒性
- 脳の報酬系を刺激する
SNSやゲーム、ショート動画は、脳内で快楽ややる気を生み出すドーパミンの分泌を強く促します。この仕組みはアルコールや薬物と同じ報酬系が働くため、依存性が高いと指摘されています。 - 「やめられない」仕組み
SNSの「いいね」や通知、ショート動画のAIレコメンド、ゲームの達成感など、次々と報酬が得られる設計がなされており、脳が強い快感を覚えて抜け出せなくなります。 - 脳へのダメージ
特に重度のゲーム依存やショート動画依存では、脳の前頭葉など、判断力や抑制力を司る領域の機能低下が報告されており、これは薬物依存者と類似した変化です。
受験勉強への悪影響
- 学力・集中力の低下
文部科学省の調査や複数の研究で、SNSや動画視聴、ゲーム、ショート動画の利用時間が長いほど、学力テストの正答率が低下することが明らかになっています。
特にショート動画は、短時間で強い刺激を繰り返し受けるため、集中力や持続的な注意力が著しく損なわれる傾向があります。 - 「ポップコーン脳」現象
強い刺激に慣れた脳は、現実世界のゆっくりした情報や勉強のような地道な作業に興味を持てなくなり、集中できなくなります。 - 勉強時間の減少・生活リズムの乱れ
SNSやショート動画、ゲームは「やめ時」が見つけにくく、つい長時間使ってしまいがちです。その結果、勉強時間が奪われ、睡眠不足や生活リズムの乱れも引き起こします。
依存が進むと…
- 無気力・無関心・感情コントロールの低下
ゲームやSNS、ショート動画への依存が進むと、無気力、無関心、情緒不安定、注意力の低下といった症状が現れやすくなります。 - 成績低下と将来へのリスク
SNSや動画視聴、ゲームに多くの時間を費やす子どもほど、学力が著しく低下し、志望校への合格率も下がる傾向が明確に示されています。
どう付き合うべきか
- 完全禁止より「自己管理」
依存性が高い一方で、SNSやゲームも使い方次第で勉強のモチベーション維持や情報収集などプラスの効果もあります。
重要なのは「やりすぎない」「時間や使う場所を決める」といったルール作りと自己管理です。 - ショート動画は特に要注意
ゲームやSNSは工夫次第で息抜きや学習サポートに活用できる側面もありますが、ショート動画は「思考力・集中力を破壊する」とまで指摘されており、受験期は極力避けるべきとの意見が強くなっています。
適切な距離感とルール作りで、デジタル依存から自分を守りましょう。
